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Good Sleep Talk
健康的な美と眠り
内山─そのようなことを医学的にきちんと確認するために,厚生労働省の研究班で3年間研究を進めたんです。そこで分かったことの1つなんですが,「眠る時間は自分で決められない」ということなんです。睡眠不足で,体が睡眠を欲していれば眠れるけれども,自分の意志の力だけで眠ることというのは,実は誰にもできないわけです(→「睡眠障害対処12 の指針」3)。
高島─確かに考えてみれば,眠りに入る瞬間というのは,自分の意志がそうさせているわけじゃなくて,体が眠りに入っていくわけですよね。
内山─そうなんです。私たちは「起きている」ことに関しては,例えば忙しい夜などに「自分の意志の力で起きている」ことができますよね。だから,眠ることに関しても,当然自分の意志で可能なように錯覚しているんですよ。そして,その錯覚が「眠り」に関して何らかのこだわりを持ち始める最初のきっかけ……つまり不眠症への最初のステップとして作用する例が結構多いんじゃないかということが分かったんです。
高島─そう考えると,意外に身近なところに不眠症への落とし穴があることになりますね。
内山─ですから,寝つきが悪いような状態であるときほど,床に入る時間を厳密に決めてしまうのではなく,むしろそのようなことを考えないでリラックスする方向へ持っていく方が,結果的に快眠へ一歩近づくことになるのです。
高島─「午後10時くらいから寝ないと熟睡できない」とか聞いたことがありますけど……。
内山─それは嘘なんです。夜の何時に眠くなるかというのは,大まかに言いますと朝に決まるんです。最初に太陽の光を脳が感知したときに「朝がきた」と認識し,そこから12-13時間は体が活動に適した状態になって,15時間後くらいに眠りの準備が始まるんです。ですから,土曜,日曜などに遅くまで眠った日の夜は寝つきが悪くなりますね(→「睡眠障害対処12 の指針」4)。
高島─体内時計というやつですか。
内山─そうです。規則的に起床することで,毎朝の光量が確保されて,体内時計がうまく調整され,生体リズムが規則的になり,メリハリが生まれるわけです。
高島─あれはどうしてでしょうか? 昼間に眠くなるというのは……。
内山─結局,私たち人間は大昔には外で暮らしていたわけですが,昼間つまり暑い時間帯の運動というのは体力を消耗するので,それを避けるためにゴロゴロするような仕組みが私たちの体に残っているんでしょうね。
高島─なるほど! でも私の場合,暑い場所にいるのはほとんどが野外ロケのときなんですけどね(笑)。私の体内時計は一体どんなリズムになってるんでしょうね……。















