眠りのしくみ 眠りは体が発する健康のサイン 眠りのしくみの情報サイト

「“眠り”のしくみ」では、 “眠り”の基本メカニズムと“眠り”についての不思議について解説していきます。
正しい知識を身に付け、皆さんにとっての「健康的な“眠り”」を考える一助としてご活用ください。

監修:滋賀医科大学 名誉教授 山田 尚登 先生

眠りのメカニズム

皆さんの“眠り”はどのような“眠り”でしょうか?
“眠り”のメカニズムを知るとともに、ご自身の“眠り”を確認してみましょう。

“眠り”の確認には、睡眠日誌をつけたり、睡眠の記録ができるスマートウォッチを活用したりする方法があります。
また、介護の現場では簡便な健康管理もできる睡眠センサが使用されたりしています。
睡眠は心身の状態と密接に関わっており、睡眠の質を向上することによる体質改善やパフォーマンスの向上が期待できます。
未病を改善し、健康に対する意識を高めていきましょう。

*未病:発病には至らないものの軽い症状がある状態のこと。

ヒトの睡眠中は、レム睡眠とノンレム睡眠*1 からなる睡眠サイクル*2 があらわれ、
8時間/晩の睡眠時間*3 で4~5回の睡眠サイクルが生じます。

  • *1:レム睡眠とノンレム睡眠では脳や体の状態が異なります。
  • *2:睡眠サイクルの長さには幅があり、同じ人でも1晩の睡眠中でも長さは異なります。
  • *3:睡眠時間の推奨・許容時間は、年齢によって異なります。

睡眠の前半で深い睡眠(ノンレム睡眠N3)があらわれます。
深いノンレム睡眠N3の時間は目覚めに向けて短くなり、レム睡眠と浅いノンレム睡眠N2、N1の時間が長くなります。

健康成人の睡眠(イメージ図)

健康成人の睡眠(イメージ図)

【参考:海外データより】
Dement W and Kleitman N. J Exp Psychol. 1957: 53(5): 339-46
Scammell TE et al. Neuron. 2017: 93(4): 747-65

レム睡眠とノンレム睡眠は役割が異なっていると考えられています。
ノンレム睡眠には、成長ホルモンによる成長促進・疲労回復を行うなどの役割があるとされています。
一方で、レム睡眠の役割は明確にはなっていませんが、ノンレム睡眠とともに老廃物除去や記憶の整理の役割を担っていると考えられています。

【参考】日本睡眠学会 編. 睡眠学 第2版. 朝倉書店2020 p.11-24

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