
体内時計(概日リズム)は、主に光によって調節されており、生き物は光を刺激として受け取ることで、さまざまな生体反応を引き起こします。
子どもは瞳孔が大きく、レンズの役割をする水晶体も透明であるため、光に対して敏感です(図) 1)。
10歳の子どもの光感受性は、35歳の人の1.6倍、65歳の人の3.8倍と報告されています1)。
年齢によって変わる“目に届く光”の量1)(海外の研究)
各年齢での水晶体透過率と瞳孔面積から、網膜に届く光の量の加齢変化を算出(海外データ)
(水晶体透過率はBarker FM and Brainard GC. FDA report. 1991: 785345 0090 RA、瞳孔
面積はYang Y et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2002: 43(7): 2508-12 にもとづく)
Turner PL and Mainster MA. Br J Ophthalmol. 2008: 92(11): 1439-44 Fig.3 を翻訳
©Turner PL et al 2008. CC BY 4.0
(水晶体透過率はBarker FM and Brainard GC. FDA report. 1991: 785345 0090 RA、瞳孔
面積はYang Y et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2002: 43(7): 2508-12 にもとづく)
Turner PL and Mainster MA. Br J Ophthalmol. 2008: 92(11): 1439-44 Fig.3 を翻訳
©Turner PL et al 2008. CC BY 4.0
実際、大人には影響がなかった家庭の室内光(140ルクス)でも、子どもではメラトニン分泌が抑えられることが確認されています2)。
そのため、子どもの就寝時には、できるだけ暗い光環境を整えることが推奨されています3)。
このような光に対する感受性は、年齢とともに低下します。
これは、瞳孔の大きさを調節する筋肉の衰えや、水晶体が濁ることによるものです。
たとえば、65歳の人が35歳の人と同等の概日リズムの働きを得るには、2.4倍の照度が必要とされています1)。
体内時計を整えるためには、室内外の明るさを調節するなど、1日を通して光環境を整えることが大切とされています3)。
- 1)
- Turner PL and Mainster MA. Br J Ophthalmol. 2008: 92(11): 1439–44
- 2)
- Higuchi S et al. J Clin Endocrinol Metab. 2014: 99(9): 3298-303
- 3)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 p.23-25
- 【参考】
- 駒田陽子・井上雄一 編. 子どもの睡眠ガイドブック: 眠りの発達と睡眠障害の理解. 朝倉書店 2019 p. 20-8














