
体内時計は、脳にある「中枢時計」と、肝臓や胃腸、筋肉など全身にある「末梢時計」とで成り立っています。
光は主に中枢時計を整える一方で、食事のタイミングは末梢時計を調節する役割を担っています1, 2)。
特に、胃や腸、肝臓などの臓器では、食事の時間に合わせて、消化・吸収などの代謝機能が調整されていることが知られています2)。
子どもの体内時計はまだ安定していないため、夜遅くに食事をとったり、朝食を抜いたりすることが続くと、中枢時計と末梢時計がずれてしまい、十分な睡眠をとっていても、「時差ぼけ」のような状態になることがあります。
一方、朝食をとると、記憶力や集中力が向上することが知られており3)、朝食の習慣は栄養や活動面で好ましいだけでなく、学業成績の高さと関係すると考えられます4)。
高齢者では、年齢とともに体内時計を調整する力が弱まり、朝早く目覚めたり、夕方に眠気を感じやすくなります5)。
しかし、毎日決まった時間に食事をとることが、末梢時計の調整を助け、概日リズムを整える手段として注目されています5, 6)。
どの年齢でも、毎日ほぼ同じ時間に食事をとることは、体内時計のずれを補正し、健康を保つ助けになるのです。
- 1)
- Tahara Y and Shibata S. Neuroscience. 2013: 253: 78-88
- 2)
- Mistlberger RE. F1000Res. 2020: 9: F1000 Faculty Rev-61
- 3)
- Wesnes KA et al. 2003: 41(3): 329-31
- 4)
- Adolphus K et al. Front Hum Neurosci. 2013: 7: 425
- 5)
- Hood S and Amir S. J Clin Invest. 2017: 127(2): 437-46
- 6)
- Kessler K and Pivpvarova-Ramich O. Int J Mol Sci. 2019: 20(8): 1911
- 【参考】
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 p. 26-9
駒田陽子・井上雄一 編. 子どもの睡眠ガイドブック: 眠りの発達と睡眠障害の理解. 朝倉書店 2019 p. 11-9














