
体内時計が刻むリズム「朝型・夜型」(クロノタイプとも呼ばれます)には、年齢や男女差があることがわかっています1,2)。
- *個人差については「朝型? 夜型? それとも中間型?」を参照してください。
子どもは朝型で、思春期に徐々に夜型に移行し、20歳ごろに最も夜型になります(図)1)。
女性は男性より夜型のピークに達する年齢が早く、最も夜型となるのは女性が19.5歳、男性は21歳頃です。
また、女性は男性ほど夜型傾向にならないことがわかっています。
その後は男女ともに朝型傾向となり、加齢にともない男女差は小さくなり、更年期以降は、男性がより朝型になります。
朝型・夜型のシフト(イメージ図)
Roenneberg T et al. Curr Biol. 2004: 14(24): R1038-9 を参考に作図
年齢については、加齢によって朝型にシフトすることが、また男女差については、女性は男性よりも最低体温やメラトニンの分泌パターンが30分から1時間ほど前にあることも確認されています3-5)。
「朝型・夜型」はもともと、交代勤務に適しているかどうかをみるために開発された考え方ですが、肥満などの生活習慣病や、うつ病の予測などにも役立つ指標となってきています2)。
- 1)
- Roenneberg T et al. Curr Biol. 2004: 14(24): R1038-9
- 2)
- 日本睡眠学会 編. 睡眠学 第2版. 朝倉書店 2020 p. 372、380-3
- 3)
- Duffy JF et al. J Investig Med. 1999: 47(3): 141-50
- 4)
- Baehr EK et al. J Sleep Res. 2000: 9(2) : 117-27
- 5)
- Mongrain V et al. J Biol Rhythms. 2004: 19(3): 248-57