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コラム①:朝型・夜型

朝型?夜型?それとも中間型?

体内時計が刻むリズムには個人差があることがわかっています。
朝型の人は、早寝・早起きで午前中から活動的であるのに対して、夜型の人は、遅寝・遅起きになりやすく、午後から夜にかけて活動的になります。
オフィスワーカーを対象とした調査では、朝型傾向(強い朝型・朝型・やや朝型)が全体の45%、夜型傾向(強い夜型、夜型、やや夜型)が30%で、中間型は25%と報告されています1)

朝型・夜型の割合1)

朝型・夜型の割合 1)

オフィスワーカー8,155人(平均年齢36.7歳)を対象にした朝型・夜型傾向の調査結果

睡眠不足が蓄積していない状態において、自然に眠り自然に起きる時の、睡眠時間帯の中央時刻(MSFsc)により分類を行った。2時前:強い朝型、2~3時:朝型、3~4時:やや朝型、4~5時:中間型、5~6時:やや夜型、6~7時:夜型、強い夜型:7時以降。

*ミュンヘンクロノタイプ質問紙を用いて測定した。仕事のある日とない日の睡眠についての項目があり、仕事のない日の睡眠の中央時刻を仕事のある日に蓄積された睡眠不足で補正した2)
研究の限界:⾃⼰⼊⼒アンケートのため主観的評価である、横断的研究のため因果関係不明など。

また、同じ人でも、朝型か夜型かについては、年齢を経るに従って変わります。青年期までは朝型、青年期は強い夜型、成人期以降は再び朝型に移行することがわかっています3)

どの型であっても、自身の生体リズムに合わせた生活を送っていれば、健康上の問題は生じないと考えられています。
しかし、実生活においては、仕事や学校のために起床時刻が制限されるなどにより、睡眠不足が蓄積してしまう人もいます4)

  • 1)Shimura A et al. Sleep Med. 2022: 92: 73-80
  • 2)Kitamura S et al. Chronobiol Int. 2014: 31(7): 845-50
  • 3)Randler C J Genet Psychol. 2011: 172(3): 302-8
  • 4)睡眠障害の診断・治療ガイドライン研究会 内山真 編. 睡眠障害の対応と治療ガイドライン 第3版. じほう 2019 p.34
  • 【参考】日本睡眠学会 編. 睡眠学 第2版. 朝倉書店 2020 p.380-3、464-5

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