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睡眠トピックス

ドクターからのメッセージ

第2回
近所のおばさんが不眠症の患者さんを苦しめる、という話

日本大学医学部 客員教授・東京足立病院 院長
内山 真先生より

不眠の起こるメカニズム

不眠の起こるメカニズム
<不眠の起こるメカニズム>

問題になるのは、医師から睡眠薬に対する十分な説明を受けられなかったり、十分に説明されていても、近所のおばさんなどから、「睡眠薬なんか飲んでいたらボケる」、「くせになってとんでもないことになる」とか言われたりした場合です。こんなことをきっかけに睡眠薬への恐怖感を持つと、「眠れないと困る」→「睡眠薬で眠れる、だから飲みたい」→「でも睡眠薬を飲むとくせになる、いまにボケになったり、とんでもないことになるかも」→「睡眠薬を飲まない、だから眠れない」と、八方ふさがりの状態になってしまいます。こういう、誤った情報を元に、睡眠薬を飲むことに罪悪感を持ち、不眠に苦しんでいる患者さんが非常に多いのです。

現在使われている睡眠薬は、脳のベンゾジアゼピン受容体というところに作用する物質です。通常、お医者さんからは、安定剤型の睡眠薬とか睡眠導入薬などという説明を受けた方がほとんどだと思います。これらは、昔使われていた睡眠薬と比べると穏やかでくせにもなりにくい薬剤です。私は医師になって20年になりますが、こうした新しい睡眠薬を適正量服用していて、それだけが原因でボケたり廃人になったりした人を見た事がありません。世界的にも、ほとんど報告されていません。高用量を乱用すると依存になる可能性はありますが、治療のための常用量を、適切な期間を守って服用すれば、こういったこともまず起きません。
このように、不眠症の患者さんを苦しめていることには、睡眠や睡眠薬に対する誤った情報に基づくものが本当に多いのです。

このホームページをご覧になっている不眠症で悩む患者さんたちは、相談に乗ってくれる先生、治療を受けている先生からの生活指導、服薬指導を必ず守って、不眠を解消しましょう。くれぐれも近所のおばさんの間違った話を信じて、とんでもない事にならないように!

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