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睡眠トピックス

Vol.9 鉄が足りないと寝付けない!? 動きたくなる不快感

鉄不足で起こりうる症状とは?

体内(血液中)の鉄不足により、貧血が生じることは以前から知られていましたが、中には、じっとしているときに足がむずむずするなど、体に不快な症状があらわれるレストレスレッグス症候群(むずむず脚(あし)症候群)が最近注目されています。
このレストレスレッグス症候群が脳内の鉄不足が原因で生じる場合があります。
この病気は、夕方から夜にかけて症状が悪化するため、夜間の睡眠が妨げられることが多いのですが、日中でも仕事中や学校の授業中など座ってじっとしているときに生じる人もいます。

足を動かしたくなる むずむずする ジンジンする、ピリピリする 電流が流れているよう

どんな人が鉄不足?

出血している、鉄分の需要が増加している、鉄分の摂取量が少ない、などの要因がある方は鉄不足に注意が必要です。

  • 出血している:生理中や子宮内膜症の女性、消化器系など出血を伴う病気の方
  • 鉄分の需要増加:成長期の子ども、妊娠・授乳中の女性
  • 鉄分摂取量が少ない:ダイエット中や偏食の方、吸収不良症候群の方 など

まずは鉄不足かどうかを確認

鉄不足かどうかの確認には、血清鉄値だけではなく、血清フェリチン値という血液検査項目を調べます。血清フェリチン値は一般の健康診断などでは行われない検査のため、ご自身の症状から鉄不足を疑い、検査を希望される方は医師に相談してみるとよいでしょう。

検査後、鉄不足が判明した際には、医師に処方してもらう鉄剤を服用することで改善が見込めます。軽症の場合には、鉄のサプリメントの服用で軽快する場合もあります。

また、鉄不足によらないむずむず脚症候群も存在します。その場合でも症状に対する治療薬がありますので、いずれにしても足がむずむずするなど、体に不快な症状があって眠れない方は、医師に相談することをお勧めします。
Suimin.netの「ドクターからのメッセージ 第14回」も参考になさってください。

【参考】医療情報科学研究所 編. 病気がみえる Vol.5 血液 第2版. メディックメディア2017. P.42-48
日本神経治療学会治療指針作成委員会 編. 標準的神経治療:Restless legs症候群. 日本神経治療学会2012

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