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睡眠トピックス

矢崎葉子 連載エッセイ 眠れぬ夜のあなたへ 10年来の不眠症に悪戦苦闘。「不眠な人々」の著者が語る、眠れないあなたへの処方薬。

Vol.2「眠れないワタシ、医者へ行く」

医者の門をはじめてくぐった日

私が通うことにしたのは当時の住まいから徒歩15分ほどの場所にある心療内科だった。はじめて医者の門をくぐった日のことは今でも鮮明に覚えている。自分の名前が呼ばれ、恐る恐る診察室に入った私の目の前に飄々とした雰囲気の30代ぐらいの男性医師がいた。

私が長年の不眠の経緯や症状を説明すると、医師は軽くうなずいて、「何時間も寝つけないなんて大変だ。3、4時間しか眠れないんじゃ足りないですよね」と返した。その口調は実に淡々としたものだったが、それが却って私の気を楽にさせた。
そして、「不摂生ばかりの昼夜逆転の生活が睡眠に悪いことはわかっているんですけど」と先回りした私に向かって、「集中して仕事できるのは夜なんでしょ。だったら仕方がないですよ」とあっさり……。
「偏った生活パターンを非難されたらどうしようと内心ビクビクしていた私は安堵した。考えてみれば、世間には夜型にならざるを得ない夜間勤務や交代勤務のひとも少なくない。

「夜型でもいいから寝る時間を一定にできればね。それが無理でも、集中して仕事するとき2時間に1回程度、緊張をほぐすようにできたらいい。まず薬で睡眠を確保して、それから自律訓練という方法で緊張をとく練習をしていきましょう」 私は思わず「ハイ!先生」と元気に返していた。
医師も患者も互いに人間、相性が合う、合わないがあるだろうけど、私の通院初日の印象は上々、早くも眠りの入り口に立ったような気持ちになった。だが、予想外の展開が待ち受けていた。

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[医療監修]
滋賀医科大学 名誉教授 山田 尚登 先生

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