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ヤマネ先生「私は、冬の間ずっと眠り続けることができます。つまり、眠ることにかけてはエキスパート!
森の動物たちの睡眠の相談相手になっています。」
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ヤマネ先生「おやおや、今日はキツネさんがにこにこしながらこちらに歩いてきます。うつ病だったのですが、すっかりよくなったようですね。」
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「森のキツネさんのお勉強」編
~なぜ規則正しい生活が心の健康にいいの?~
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ヤマネ先生「キツネさん、もうすっかり調子はよさそうですね。」
キツネさん「ありがとうございます。ヤマネ先生に診てもらい、一時仕事を休んで、森のみんなと一緒に教えていただいた<睡眠障害対処の12の指針>も実践しています。おかげさまで夜はよく眠れるようになりました。」
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ヤマネ先生「それはよかったですね。」
キツネさん「憂うつな気分もなくなり、心も体も調子がよくなりました。」
ヤマネ先生「そうですか。あとは、今の生活習慣をできるだけ続けてくださいね。」
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キツネさん「わかりました。ところで、憂うつな気分と睡眠に関係があるなんて、どうしてですか?」
ヤマネ先生「うつ病や一部の不安性は、能でセロトニンという神経伝達物質の量が低下していることが原因の1つと考えられています。」
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<セロトニンの脳での働き>
- 朝の目覚めをうながす。
- 不安やイライラ、憂うつをやわらげ、心をおだやかにする。
ヤマネ先生「セロトニンは不安やイライラをコントロールして心を落ち着かせる働きがあり、不足すると精神的に不安定になるのです。
セロトニンは朝に目が覚めて太陽の光が眼を刺激すると脳で盛んに作られます。そして、目覚めを促進するとともに、日常の様々な精神的ストレスに対する抵抗力を高めます。」
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キツネさん「つまり、眠れるようになって心の調子がよくなったのは病気の時に減っていた脳のセロトニンが回復したからなんですね。」
ヤマネ先生「そうです。」
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セロトニン(日中に心を落ち着かせる)
↓
メラトニン(夜に眠気を促す)
ヤマネ先生「セロトニンは眠気をもたらすメラトニンという物質の材料でもあります。
日の光が眼を刺激しない夜になると、セロトニンはメラトニンに変わり眠気を促します。セロトニンが不足すると夜のメラトニンも不足するため、寝つきも悪くなるのです。」
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キツネさん「快適な生活のためにセロトニンは大事なんですね。」
ヤマネ先生「その通りです。セロトニンを増やすには、朝はスッキリ目覚めて日の光を浴び、昼は活動的に過ごす。そして、そのためには夜は十分な睡眠をとることが大事です。」
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ヤマネ先生「セロトニンを不足させないことで昼間は活動的になり、心もおだやかになります。夜はしっかり眠れるようになります。」
キツネさん「なるほど、規則正しい生活リズムが大事なのですね。よくわかりました。」
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ヤマネ先生「それから、セロトニンの素になるトリプトファンが含まれる大豆、バナナ、ピーナッツ、乳製品などを食べるのも有効的です。ただし、食べ過ぎてもより元気になるわけではありませんし、カロリーオーバーになりますので、その点は注意して下さいね。」
キツネさん「はい。わかりました!」
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「森のキツネさんのお勉強」編 おしまい