睡眠トピックス

眠りたいむ

眠りたいむVol.2 ベンゾジアゼピン系睡眠薬誕生秘話 監修:滋賀医科大学 精神医学講座教授 山田 尚登 先生

偶然から発見されたベンゾジアゼピン系薬剤

1957年、それはまったくの偶然から始まりました。
アメリカで精神薬理活性をもつ薬物の開発に取り組んでいたポーランドの化学者ステルンバッハは、1955年末までに2年をかけて約40種の化合物を合成しましたが、治療薬の候補を発見することはできませんでした。

そんなとき、研究室の掃除をしていた彼の助手が、棚でほこりをかぶっていた化合物を処分していいか、聞いてきたのです。彼もその存在をすっかり忘れていたのですが、念のため薬理作用の評価を依頼しました。その結果、その化合物には極めて強い催眠鎮静作用があることがわかりました。
これこそが、世界最初のベンゾジアゼピン(BZ)系薬剤クロルジアゼポキシドであったのです。

不眠治療を変えたベンゾジアゼピン系の安全性

BZ系薬剤は、従来の睡眠薬よりも安全域が広く、単独で服薬自殺などの危険性も少なかったため、その後多くの誘導体が臨床に導入され、今日では世界中で最も使用される睡眠薬になりました。

もし、あのときステルンバッハが化合物を処分していたら、今日の不眠治療、いや全診療科の治療が変わっていたかもしれません。

受容体研究から見つかった新規ベンゾジアゼピン系薬剤

1977年、BZが特異的に結合するBZ受容体が脳内に発見され、その後受容体のサブタイプも発見されて、研究は飛躍的に進歩しました。BZ1受容体に選択的に働く睡眠薬は、筋弛緩作用が弱く、現在でも多く使用されています。

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